残念ながら、予選リーグ敗退で終わったサッカーの日本代表。
チャンスはあっただけに落胆はしますが、意外ではないというのが正直な感想です。
しかも、今回のザッケローニ監督の采配はチグハグでした。
素人目に簡単に分析してみると、ポイントはやはり初戦のコートジボアール戦だったと思います。
先発CBの一角に今野ではなく、森重をチョイスしたのがまず第一の疑問。
おそらくはコートジボアールの強力フィジカルに今野では厳しいという判断を下したからでしょうが、これで思い切りラインが低くなって、パスの距離感がいつもより長くなってしまい、結果的に相手にボールを支配されてしまいました。
さらに、なんとか1点リードでこらえていた後半途中に遠藤をいれたのも結果論的には失敗でした。
体をぶつけてボールをとりにいく守備ができる選手ではないため、いいように左サイドを使われて、立て続けの2失点。
しかも、そのうち1失点は抜擢した森重がマークはずされて決められるという間の悪さ。
ここで勝ち点1すらとれなかったことが、予選リーグ敗退の一番大きな原因でした。
退場者が出て、守備に徹しようと腹をくくったチーム相手に点をとることって、相当の実力差があっても難しいですからね。
できうるなら、交代選手の一人を柿谷にして、狭いスペースでの崩しをみてみたかったけど、それにしたってどうなったかは??だし。
ラストのコロンビア戦についてはもう実力の差が如実に出てしまいましたが、ゲームとしては一番ワクワクできました。
ハイラインからのプレッシングと選手たちのムービングは気合いを十分感じさせてくれました。
ほとんど選手をいれかえてきた1.5軍のコロンビアとはいえ、かなり押し込めてましたからね。
最初のコートジボアール戦からこのサッカーをしてほしかったです。
それにしても、ハメス・ロドリゲスって普段フランスリーグとかめったに見ないので、名前しか知らなかったけど、天才ですね。
これでファルカオがケガせずにいたら、決勝トーナメントでも相当いいとこいけそうなチームに仕上がっていたと思います。。
試合勘がないせいか消極的なプレーが多いというか、1対1でもほとんど仕掛けないし、なんかつまらない選手に成り下がってしまった気がします。
逆にサイドバックの二人、内田と長友やさすがに強豪チームでバリバリのレギュラーだという存在感ありました。
本田もいろいろ批判もされてますが、結果は出したかな。
今後の日本代表が世界相手に闘っていく上での課題の一つは、上でもふれた遠藤や今野のような選手の扱いだと思います。
W杯のアジア予選のように相手が格下のチームが多い場合、遠藤のパスセンスや今野のインターセプト能力は非常に大きな武器になります。
より高い位置でボールを回すのにはこの二人は有効なわけです。
ところが、本当の世界の格上相手の戦いになり、ゲームを支配される時間が長くなると、彼らの長所より短所の方がクローズアップされてしまいます。
先ほども書いたように遠藤は中盤ではパスコースを限定することはできても、ボールを奪いにいったり、激しくプレッシャーをかけることができないので、割と自由に危険なポジションを使われることになるし、今野はセンターバックで起用するには高さも強さも全然足りません。
たとえどんな展開だったとしても、いざとなって相手がハイボールを今野のところに放り込んで勝負すれば、それだけでチャンスメイクされることになっちゃいます。
こういう「対アジア専用機」みたいな選手を使うことの是非は今後も考えさせられそうです。
かといって、予選の段階から作り上げてきたものを、「今度は相手が強いから」というだけで、メンバーを変更してうまくいくほどサッカーは甘くないですからね。
できうるならば、予選の段階から世界の強豪相手にどうやって勝ち点をあげれるかを思考錯誤して、そいうメンバー選考すればいいと思うけど、アジアカップとかW杯予選とか目の前の勝利も大事なだけにこれもまた難しいところです。
世界と戦うにはボールが出せて、フィジカル負けせず、勇気をもってラインを高く保てるCBがやっぱ二枚はいりますね。
吉田がそこそこいけるけど、あと一人が現状思いつかない。
あと、安定感と存在感のある絶対的なGKも。
そこがしっかりした上でなら、そこそこ攻撃陣はやれそうな気がするんだけどなぁ。
まぁ、数年前は人材難といわれていたサイドバックも内田や長友がいて、さらに酒井ペアもドイツで頑張っているわけだから、そのうち出てくるかもしれないですけどね。
いずれにしても、ザックジャパンの4年間は幕を閉じましたが、代表の歴史はまだまだ続くわけだから、気長に見守っていければいいかな。
ところで、次の日本代表監督って誰になるんだろ?
こういうのイメージするだけでもちょっとワクワクできるからサッカーって楽しいですよね。