グランパス連覇ならず…2011年のJリーグを振り返る

震災の影響でいろいろ変更のあったJリーグの日程も昨日の最終節で全て終了。

去年の引き続き、グランパスの試合はスカパーでほぼリアルタイムで観戦していました。

で、我が名古屋グランパスは最後の最後まで優勝争いを演じて、最終節もアルビレックスに勝利しましたが、柏レイソル浦和レッズに勝ったため、勝ち点1ポイント届かず2位でシーズンを終えました。

レッズもうちょっとやってくれると期待したんだけどなぁ。。

グランパスにとっては序盤のケガ人続出の時期にACLと二足のわらじをはいてプレーしなければならず、そこで落とした勝ち点が最後まで響いた感じ。

それでも勝ち点71は例年であれば優勝しても全くおかしくない数字なのでよくやった方かも。

惜しむらくはあまり替えのいなかったDF陣が故障者が多かったのに、そこは補強してこなかったことと、2年所属しながらチームにフィットしていないブルザノビッチストイコビッチ監督が重用しすぎたことでしょうか。

ピッチ上をフラフラするだけで、走れない、守れないブルゾを先発や途中交代で出場させることにより、他の選手の負担は増えて、チーム全体の活動量が落ちて、勝てる試合を勝ちきれなかったことが何度もあったと思います。

特にホームの大宮戦では終了間際の三都主のバックパスのミスで同点に追いつかれたけど、その前のブルゾ投入で明らかにペースが落ちて、2点差を追いつかれたのが一番の原因だったと思います。

現に彼が10月末にチームを去ってからのゲームは全勝してますからね。

もっと早くに見切っていれば。。と感じざるをえません。

あと、やっぱACLはトーナメントに入ってすぐ負けたとはいえ、やはり負担だったと思う。

特にリーグで中東のチームをひいて、週末Jリーグやってからミッドオウィークに中東アウェーでゲームを行い、さらに週末はまたJに戻って、アウェーでヴァンフォーレとやらされたのはきつすぎるっしょ。

ヨーロッパのチャンピオンズリーグも日程きついかもしれないけど、アジアの場合はそれよりはるかに移動距離が長いし、財政規模的には選手それほどかかえられないJリーグでは選手が絶対に疲労するでしょ。

このときくらいはJリーグも日程なんとかしてもらいたかったなぁ。

JのチームがACLで勝ちぬけて欲しいなら、その辺は絶対に考えるべきだと思うし、中東のチームなんか思い切りACL照準にして国内リーグの日程調整してますからね。

グランパスの場合は最終的には敗戦はリーグ最少だし、得点も失点も2位で得失点差は+31で1位なだけにいいサッカーはできていたと思います。

特に藤本がフィットしてからは、パスもまわるし、セットプレーでも点がとれるし、優勝した昨年よりも一段高いレベルのサッカーができるようになっていたんじゃないでしょうか。

優勝するにふさわしいチームだっただけに、かえすがえすも序盤の取りこぼしが痛かったなぁ。

CWCも是非出場して欲しかったけど、来季ACLで優勝して、地元枠なしでの出場を目指して欲しいです。


優勝した柏レイソルのJ1昇格、即優勝というのは間違いなく偉業でしょう。

レアンドロ・ドミンゲスジョルジ・ワグネルというスーパーな助っ人がいて、攻撃は彼らに大部分をゆだねて、あとの選手はつぶし役、つぶれ役に徹するという割り切ったサッカーがハマってました。

ボールを奪ったら、両外人にあずけてからそこからパス1本か2本で、早めにフォワードにあてて、つぶれたところを中に入ってきた両外人のミドルがズドンって感じ。

サイドバックの酒井、橋本が日本代表によばれてもおかしくないくらい成長したことも大きかったです。

J全体のジャッジングでコンタクトに対しあまり笛を吹かなくなってきている傾向があり、それが相手チームのボールホルダーにはかなり激しくいってボールを奪う柏のサッカーが得をすることが多かったのはあると思います。

あと、一部のキチガイサポーターさえいなければ、もうちょっと素直に祝福できたんだけどなぁ。


3位のガンバ大阪は相変わらずきれいなパスサッカーでリーグダントツの攻撃力はサスガでした。

遠藤のインテリジェンスにFWに点を獲れる外人が入ったときの破壊力はすごいですね。

失点が多いのはしょうがないと思います。

あれだけ攻撃偏重のサッカーであれば、カウンターもくらいやすいですからね。

それでもその哲学を守りきった上で最後まで優勝争いし、勝ち点も69まで伸ばして3位までいったんだから、素晴らしいと思います。

10年指揮をとった西野監督が退任して、来季からはロペスが監督になるみたいだけど、一体どんなサッカーをやるのか皆目見当もつきません。

中盤もちょっとマンネリ化してるし、何かを変えるのが悪いことだとは思いませんが、最初は難しくなるでしょうね。



こちらはある程度下馬評どおりというか、財政規模の下から3チームがそのまま順当に落っこちたって感じですね。

どうしても選手の質が低いと得点がとれないのは致し方ないところですが、そういったチームで守備まで崩壊しだすと、もうどうにも止まらなくなっちゃう。

福岡在住でアビスパのゲームは気にしていましたが、途中まではハードワークでなんとかくらいついていっても、なかなか得点を上げなくて、ペースをつかめないまま、ガス欠して、終盤にボコボコ点を獲られてしまうことが多かったです。

どれだけハードワークしようとも、やはりカウンターでもなんでもいいから、点をもぎとれる選手が1人はいないときついですね。

ハーフナー・マイクがいたヴァンフォーレはまだしも、アビスパモンテディオは落ちるべくして落ちたという感じですかねぇ。

そういう点では得点こそ39だけど、リーグ最小失点で4位に躍進したベガルタの健闘は称えられるべきでしょうね。

ギリギリの試合が多いだけに、ちょっと得点不足になったときに、すぐ残留争いってことになりかねないけど。

逆に浦和レッズが最終節でようやく残留を決めるってのはあまりにもていたらく。

Jではずば抜けた経営規模だから、本来なら毎年ぶっちぎりの優勝候補でもおかしくないのに、チーム作りに迷走しすぎ。

監督より先にそれを選んだGMが解任されるなんてケースは初めてみました。

全盛期から所属している旬をすぎた高額年俸の選手は切るに切れず、新しく獲ってきた選手はフィットせずとやることなすこと失敗してる感じ。

ど素人のペトロビッチに監督させたのがつまづいた一番の要因でしょうが。


J2からはFC東京、サガン鳥栖コンサドーレ札幌の3チームが昇格決定。

FC東京は戦力的にはJ1でもおかしくないくらいなので、まぁ当然でしょう。

逆に鳥栖や札幌は経営規模や戦力から考えると、大躍進でしょう。

鳥栖は堅守速攻がリーグ全体を通じて最後まで崩れなかったし、札幌はジオゴのフィットが大きかったですね。

もちろん躍進したチームがあるってことは、期待はずれだったチームもあるわけで、ジェフ千葉京都サンガあたりは選手層を考えれば、もうちょっと頑張らないといけないですね。

いつまでもJ2にいて許されるチームじゃないとも思うし。

来季からJ2からの昇格はプレーオフが導入されるようになるから、もうちょっと熱くなるかな。


グランパスにはまだ天皇杯も残されていて、しかも次はいきなり柏レイソルと対戦。

リーグ戦の雪辱のためにもなんとか勝ち上がって、なんとか最後にタイトル1つ獲ってほしいなぁ。

楢崎ももう35歳だし、玉田や増川、中村直志トゥーリオだって30代。

それを考えると、今の戦力も徐々に入れ替えていかなければいけない時期にきてるわけで、適度な補強をしつつ、戦力を維持していって欲しいものです。

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