セントアンナの奇跡

相変わらず仕事とうちの往復の日々で、あまりブログの記事にするネタもないですが、週1くらいは更新しときたいので、試写で観た映画の感想でも。



イメージ 1

監督:スパイク・リー 出演:デレク・ルークほか


1983年、ニューヨーク。

郵便局で働く定年間近の真面目な男がある日、窓口に切手を買いにきただけの男性客にいきなり銃弾を打ち込んだ。

犯人の局員ヘクターの部屋からは、行方不明になっていた歴史的に重要なイタリアの彫像の頭部も発見される。

二人の間にいったい何があったのか? 

その謎を解く鍵は、ヘクターが黒人部隊の一員としてナチスドイツと戦っていた約40年前、1944年のイタリア、トスカーナにあった。。

アメリカ軍の黒人部隊・バッファロー・ソルジャーの4人が1人のイタリア人の少年アンジェロを救出し、さらに黒人差別とは縁なのないトスカーナの山奥の村にたどりつく。

そこで初めて人間としての自由を感じる彼らだったが、ナチスの容赦ない包囲網がせまってきて。。

原作は1944年8月12日、ナチスが罪のないイタリア市民を殺害した「セントアンナの大虐殺」を下敷きに、ジェームズ・マクブライドっていう人が書いた「Miracle at St.Anna」。

スパイク・リー節ともいえるアメリカの黒人差別を描くシーンも健在でしたが、今回の作品ではそれにとどまらず、黒人・白人を越えた人間同士の絆みたいなものがメインでした。

まぁ、その絆がアメリカ人同士ではなく、アメリカ黒人とイタリア人ってとこが皮肉になってるんでしょうが(^_^; アハハ…

スパイク・リーって戦場を舞台にした作品はこれが初めてってのがちょっと意外でした。

それでも戦闘シーンはそれなりに迫力あるっていうか、なかなか凄惨なシーンも多かったですよ。

そして、少年を救出した大男の心優しき兵士トレインがいつもお守りがわりにぶら下げている彫像の頭が要所要所で不思議な力を感じさせてくれます。

リアルな戦争物にちょっぴりファンタジーの要素の味付け。

役者さんは登場人物にイタリア人が多いこともあって、あまり知らない人ばかりでしたが、この手の映画でネイティブの人を起用するのは大賛成。

やっぱ言葉の感じ一つでリアリティが違ってきますからね。

最後の最後で(?)起こる奇跡は分かっていてもちょっとホロッときちゃうかな。


上映時間は2時間43分とかなり長め。

内容的にはもうちょっと短くてもよかったかなぁ。


日本では7月24日に公開予定だそーです。


出来としては悪くないので、劇場で観ても損はしないと思うけど、DVD化を待つのもアリかも。。