2010ワールドカップ南アフリカ大会回顧

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今日早朝のスペインとオランダの決勝で4年に一度のワールドカップも終了。

ほとんど試合を生中継で観戦して、眠い目をこすりながらの一ヶ月でしたが、終わってしまうとなんかアッという間って感じでした。

で、今日の決勝ですが、スペインの優勝は順当でしょう。

準決勝のドイツ戦からスペインらしくボールも本当にまわってたし、支配してましたからね。

オランダの攻撃はロッベンのカウンターくらいしか怖くなかったです。

決勝点は本来ならオランダのコーナーキックになるべきところでスペインのゴールキックの判定になり、その流れから生まれたのがちょっと後味悪かったけど。


大会MVPのフォルランも納得。

ウルグアイはベスト4どまりでしたが、フォルラン自身は予選リーグから3位決定戦まで7試合ともハイパフォーマンスだったし、決めたシュートも見事なものばかりでしたからね。


大会全体としては、グループリーグの初戦から守備から入るチームが多くて、試合として面白かったとはいいがたいけど、世界のスーパースターたちが必死になって戦う姿は見ごたえありました。

本当の真剣勝負の場じゃないと真の実力もはかれないですからね。


印象に残ったチームは優勝したスペインはもちろんだけど、3位のドイツ、ベスト16のチリです。

特にチリのサッカーは特別な選手はいないのに、全員が連動して守備ではハイプレスからボールを奪取して、攻撃に入ると一斉にかけあがっていく様子は迫力がありました。

キャプテン翼でいうと、松山くん率いるふらの小のみたいでしたw

ブラジルやスペインみたいに僅かな隙をみつけて、狭いところにパスを通せちゃうようなチーム相手にはやられちゃいましたけどね。

日本が目指すべきチームの姿だと思ったし、監督のビエルサが日本代表監督の候補にもなっているというのは喜ぶべきことでしょう。

まぁ、引く手あまただから、そう簡単にはきてくれないかもしれませんが。


スペインは先ほども書いたように狭いところでも味方に正確にパスが出せる選手がそろってるのが凄かったです。

準決勝のドイツ戦ではほとんどボールをキープし続けて、ピンチらしいピンチもなかったくらい。

あれだけボールがまわれば相手チームはディフェンスに追われるから、スタミナも切れて、時間がすすむほどにスペインのチャンスも増えるって感じでした。


ドイツについては大会前はバラックも故障して、全く期待してなかったけど、若い選手たちが大健闘でしたね。

特にエジルミュラーはスピードもキック力もあるし、ボランチにコンバートされたシュバインシュタイガーの献身的な動きも素晴らしかったです。

ミュラーシュバインシュタイガーは所属チームがバイエルンだからチャンピオンズリーグでも観れましたが、エジルがあそこまでいい選手だとは思いませんでした。

守備にまわったときに消えてる時間があるのが惜しいだけで、ボールを持てばパスもシュートもうまくて、カウンターのときはスペースに出ていけるセンスや走力もあって。


大会前に大本命だったブラジルは運がなかった感じですね。

あれだけ上手い選手がたくさんいる国がきちんと規律を守るサッカーをしたら、どんな感じになるのか興味深かったですが、予選リーグから決勝トーナメント一回戦までは本当に隙のないサッカーで「憎らしいくらい強い」という表現がピッタリくるようなチームだったと思います。

同じ面子でこのワールドカップを10回やれば、おそらくそのうち8回くらいはブラジルが優勝してもおかしくなかったでしょう。

準々決勝のオランダ戦でフェリペ・メロがやらかしすぎて逆転負けくらったのは、本当にもったいなかった。

前半まではグゥの音も出ないほどに押さえ込んでいただけにねぇ。

願わくば、スペインと決勝で戦って、どんなサッカーになるのか観てみたかったです。


最後に我らが日本について。

展望の記事で「結果にも内容にも期待しない」と書きましたが、結果については予想以上のものを出してくれたと思います。

オランダ、カメルーンデンマークと同組で決勝トーナメントにいけるなんて、それだけで上出来すぎるくらい。

大会直前の方針転換で、徹底的に守備から入るサッカーがハマったってことなんでしょうけど。

勤勉でよく走る日本人選手は守りに専念させれば、それなりにやれちゃうってことが分かったのは収穫でしょう。

アジア予選ではイニシアチブをとれても、ワールドカップの本戦になるとさすがに相手が格上ばかりで、とても同じサッカーでは通用しないから、守備偏重のサッカーにならざるをえないのは現段階ではいたし方ないかもしれませんね。

このあたりが欧州や南米の一流どころとなかなか真剣勝負の場がないアジアの国の辛いところです。

もちろん、守備偏重になれば、攻撃の手がなくなってしまうわけで、リスクをとらなさすぎてオランダ戦やパラグアイ戦ではほとんどチャンス作れませんでした。

だからといって、調子にのっていってしまうと、ズタボロにされる可能性もあるのが、弱者の悲しいところ。

強豪とぶつかったときのそのあたりのバランスの取り方は今後に残る課題だろうし、押し込まれていても一矢むくいることのできる武器をもっておかないといけないですね。

ドイツのときと違って、ピッチ上の選手達はみんな戦っているのが分かったし、応援する気にさせる代表だったと思います。

土壇場になったとはいえ、自分のプレーのことしか考えない中村俊輔をはずしたのも英断でした。

また、パラグアイ戦に負けたあとの本田のインタビューにも感心しました。

「応援してくれた人だけじゃなく、批判してくれた人にも感謝したい」なんて、20代前半でなかなか言えるもんじゃないですよね。

グランパスにいたときからビッグマウスではあったけど、実際に世界の舞台で今までも結果をだしてきて、大人になったなぁとしみじみ思いました。


次のブラジルワールドカップはまた4年後ですが、またすぐに今週からJリーグもはじまるし、一ヶ月もすればヨーロッパのリーグ戦もはじまります。

また世界中でいろんなドラマが生まれるだろうし、ワールドカップの舞台目指した新たな競争の日々の始まりでもあります。

いろいろあっても、世界一を目指して本当に世界中の国が選手が真剣勝負で戦って、一喜一憂できるなんて、本当に素晴らしいことですよね。

サッカーファンでよかったなあ。


みなさんは今回のワールドカップ、どう思いましたか?