切れ味鋭いTPP不参加論

こんばんわ。
 
このところ仕事ばかりで、あまり記事にするようなこともないので、久々に時事ネタでも。
 
昨年秋からやたら耳にする「TPP」(環太平洋経済連携協定)について。
 
日本がこれに参加するかしないかで賛否両論がある中、いろんな動画とか観ていて、中野剛志っていう現在京都大学助教をやっている通産官僚OBの意見が一番しっくりきました。
 
ただ単純に「関税がなくなれば、日本の輸出が増えるはず」という安易な発想で日本がTPPに参加することの危険性などを、具体的な数字を元にして理路整然に、しかもわかりやすく主張しています。
 
一例としてYouTubeから引っ張ってきた↓の動画を貼っておきますが、自分と同年代でこんなに「コイツ頭がいいなぁ」って思わされる人間ってなかなかいないくらいキレキレ。
 
 
他の討論番組でもほとんど無双状態で、昔の顔でテレビにでているだけの不勉強なほかのパネリストを一蹴しちゃうから、観ていてすごく痛快ですよ。
 
TPP推進論者がアホに見えるくらいバッサバッサぶった切っていきますから。
 
彼の主張がさらに詳しくわかる↓のようなテキストもあるので、ぜひ一読を。
 
 
こういうのをみると「現時点での日本のTPP参加は百害あって一利なし」としか思えなくなっちゃいますが、「グローバル化」という一見するとカッコよくみえる旗印のもと、現在のアホアホ民主政権が思いっきりヤラかしそうなのが危なっかしすぎですよね。
 
TPPというと農業の問題ばかりが取り上げられますが、いろんなサービスやシステムまで流入してくるってことですからね。
 
リーマンショックで世界経済をボロボロにさせたウォール街のハゲタカどもがまた虎視眈々とてぐすねひいてるし、あのときのような金融危機のリスクまで思い切り背負い込むことになります。
 
経団連なんかは自分たちの企業にとっては先ほど書いたように「関税がなくなれば、輸出でウハウハ」という、甘すぎる見通しのもとTPP参加に持っていきたいみたいだけど、とてもそうはなりそうにないし、内需メインの日本経済では日本の大多数の国民にとってこれがマイナスになる可能性について考えていないようでそら恐ろしささえ感じます。
 
尖閣問題のときも思ったけど、最近の経団連は「自分たちの企業さえよければ、日本がどうなったっていい」って方向に民主政権を持っていこうとして、すごく浅ましくみえます。
 
オマエら十分美味しい思いしてんじゃん。。って思わざるをえません。
 
それとも、国益と大企業の利益が反するって時代なんでしょうかねぇ?
 
 
また、上の中野氏のインタビューのテキストで、こういった現在の指導者層の年代について
 
『米国の庇護の下で経済的な豊かさだけを追って、何をしても成功し、ちょっとバカをしても大した損はしなかった世代の人々が90年代以降に企業や政府のトップになり、それ以降日本のGDPが伸びなくなりました。この世代の人たちが「日本の改革のためには外圧が必要だ」「閉塞感を突破するためには刺激が必要だ」という不用意な判断をするので、ものすごい被害を及ぼすことになるのです。
例えば日本は13年連続3万人の自殺者がいます。その前までは、日本は先進国の中でも自殺率が低い国として有名でした。バカなことをすると一気に転げ落ちてしまうんだという真剣さに欠けている人たちが、今の日本を牛耳っているんです。「最近の若者は元気がない」と言う人たちが元気だったのは、彼らが若いころはバブルだったからです』
 
と語っていますが、競争だけはやたら激しかったのに、バブルの恩恵は全く受けずに、その崩壊のツケだけを払わされているわれわれ団塊ジュニア世代の意見をすごくうまく代弁してくれていてます。
 
こういう人がもっとマスコミに出て、ガンガン主張してくれればちょっとは世の中全体が賢くなるような気がするんだけどなぁ。
 
この問題、皆さんはどう思いますか?