この週末も震災やそれに伴う原発のトラブルといった暗いニュースが多かったけど、競馬では明るいニュースもありました。
ホクトベガがあそこのターフで散って、もうずいぶんなるんですね。
日本馬のエースが期待されて遠征しながらボロ負けしてきた歴史を知ってる人間にとっては感慨ひとしおです。
さて、それはさておき、先日試写で観てきた映画の感想を。
「小川の辺」
海坂藩士・戌井朔之助(東山紀之)は、藩主の行ったずさんな農政改革を批判して脱藩した元藩士・佐久間森衛(片岡愛之助)を討てとの藩命を受ける。 しかし、佐久間は朔之助の妹・田鶴(菊池凛子)の夫であり、かつては剣の腕を認め合った旧友でもあった。 武家の妻として、夫を守るためには兄にすら刀を抜きかねない田鶴の勝気な性格を知りつつも、朔之助は戌井家に仕える若党の新蔵(勝地涼)とともに佐久間を討つ旅に出る。。
近年恒例となっている藤沢周平原作の海坂藩ものの映画化作品。
この手の映画は観る人は絶対に観にいくし、興味のない人は完全にスルーってのは分かっていますが、「自称:時代劇鑑賞推進委員」としては取り上げないわけにはいきませんw
藤沢周平作品の中でも特に内容はストレートでひねりはほとんどありませんが、日本人の美意識を喚起させてくれるものにはなってはいますよ。
ヒガシは実は時代劇が一番似合うんじゃないかと思えるほどくらい、和装や所作なども含めて凛とした雰囲気がありますね。
イマイチだったのは兄妹で一緒に剣を教わって、田鶴も剣の達人のはずなのに、菊池凛子の殺陣はそれっぽく見えなかったところでしょうか。
全体的にはこじんまりとした話ではあるけど、よくまとまっていて、なかなかいい出来でした。
朔之助と新蔵の旅の道中の風景もなかなか美しくてよかったです。
上映時間は1時間45分くらいだったかなぁ?
7月2日に公開予定だそーです。
こういう日本人の心のよりどころとなるような美しさを感じることが出来るような時代劇映画が年に5、6本あるといいんだけどなぁ。
震災で多くの人が苦しい思いをしながら極力他人に迷惑をかけずに頑張っているのはたぶん日本人の奥底に昔から受け継がれてきた誇り高い精神があるからではないでしょうか。
そういう意味でも藤沢作品が映画という形であっても世に広まることはいいことだと思うし、時代劇には人の心に訴えかける何かがあると思います。
だから、こういう時代劇は若い人にこそ観て欲しいんですけどねぇ。。