小川一水「天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち」

こんばんわ。

今日は仕事のおわりがけにちょっと用事があったので、午後6時過ぎに会社を出て、そのまま帰宅。

明日から週末うれしいな。

晴れればゴルフでも行きたいところだけど、天気予報も雨だし、また特にネタになるようなことはなさそうです(ノヘ;)シクシク..


でもって、読んでるシリーズの続刊が出てたので、読書の書庫は久しぶりに更新しときます。


小川一水「天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち」


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「わたくしたち市民は、次代の社会をになうべき同胞が、社会の一員として敬愛され、かつ、良い環境のなかで心身ともに健やかに成長することをねがうものです。麗しかれかし。潔かるべし」―純潔と遵法が唱和する。

「人を守りなさい、人に従いなさい、人から生きる許しを得なさい。そして性愛の奉仕をもって人に喜ばれなさい」―かつて大師父は仰せられた。

そして少年が目覚めたとき、すべては始まる。

小川一水の「天冥の標」シリーズ(全10巻予定)のうちの第4巻目。

今までのシリーズでちょくちょく登場してきてた《ラヴァーズ(恋人たち)》がメインに描かれています。

ラヴァーズ自体が性愛で奉仕するために造られた存在なので、いままでのシリーズにも増して、全編エロ描写が満載。

人間にとって大きなテーマだし、SFの舞台でそれを描く面白さはあるとは思うけど。

しかし、シリーズの前の巻にちょっとは登場してきたといっても、現時点でそのつながりはまだほとんど感じられないのがちょっと・・いや、かなり不満。

作者のSF作家としての技量を信じているから読み続けていられるけど、ぼちぼちシリーズも中盤なわけだから、もったいぶらずに大きな展開を見せて欲しいところです。

新刊が出ても、以前の巻とのつながりが薄すぎるから、内容もうるおぼえ状態で読むハメになるんですよねぇ。

毎巻最後の方に全てを支配しているらしき存在が見え隠れしますが、そいつらがデデーンと登場してくるのはいつになるんだろ?

今のところはシリーズ全体としてとらえたら、ただの思わせぶりな話だし、手塚治の「火の鳥」シリーズのような位置を狙ってるのかもしれないけど、一巻ごとで単独の話としてはあそこまで完結できてない感じだし。

正直、この時代も場所もバラバラな話がどういうふうにつながっていくのか、今までは期待の方が大きかったけど、この巻まで読んで、不安の方が大きくなってきました。

作者らしからぬ不親切なシリーズになってしまっているような気がして、心配。

まぁ、今年の秋に出る予定の続刊も間違いなく買ってしまうでしょうが。。