今日は仕事帰りに中洲大洋でやってた完成披露試写を観てきました。
「蒼き狼~地果て海尽きるまで~」
監督:澤井信一郎 出演:反町隆史ほか
森村誠一が新聞で連載してた小説を原作とした映画化作品です。
あ、もちろん、自分は原作読んでません(;^_^A アセアセ・・・
内容はモンゴル帝国を築いたチンギス・ハーンの一生。
で、製作はあの角川春樹。
「男たちの大和」はわりかし良かったのですが、彼の関わる映画のイメージって、基本的には
「お金をかけて壮大なスケールを好むけど、壮大すぎて内容が薄くなりすぎる」
作品が多いととらえてます。
間違ってるでしょうか?( ;^^)ヘ..
この映画も残念ながらその範疇になってしまってました。
なにせテーマが本来なら大河ドラマみたいなので1年ぐらいかけてするべきものを、2時間ちょっとで収めなくてはいけないんだから、当然といえば当然のことですけどね。
観る前から「たぶんそうなるんじゃないか」とは薄々わかってはいましたが。。。
それと、こればっかりはしょうがないのかもしれないけど、よその国を舞台としたものを日本人の役者が日本語でやるのって、自分的には違和感ありまくり。
こう、なんか雰囲気出ないんですよねぇ。
しかも芝居がうまけりゃまだしも、ほぼ全てのキャストが下手っぴすぎて。。
史実的な部分についてもかなり無理やっこやってましたねぇ。
「そりゃ、違うだろー」って突っ込みいれたくなるシーン多数。
学生時代に、あまり自分の専攻のテーマと関係ないのに、モンゴル史のゼミを2年ほどとってた身にとってはちゃんちゃらおかしいと思えちゃって。
もっとも、その先生はもっと下った時代のモンゴル史が専門で大帝国のこととかはあまり教わらなかったけどね(^_^; アハハ…
そこは門前の小僧のなんとやら、っちゅーやつで。。
あまりに無茶苦茶だから、「いったい誰が時代考証やったんだろ?」とエンドロールは食い入るように観てたのですが、とうとう最後まで「時代考証 ○○○○」とは出てきませんでした。
マ、マジでいなかったんやろか????
と、これはこれで驚き。
まぁ、ちゃんとした時代考証がいたらいたで、驚いたろうけど( ;^^)ヘ..
3月3日公開予定だそーです。
でも、あまりオススメできんかなぁ。
ビデオでも新作期間中にレンタルするにはもったいないかも。。。
全編モンゴルロケなんで、モンゴルの広大な草原を堪能したい方はどーぞ。
うーん、この記事かいてたら、学生時代にとってたモンゴル史のゼミのこと思い出しちゃいました。
モンゴルの歴史って男からみたらすごくロマンを感じるテーマですよね。
で、ゼミもとってたけど、とってたのが最初の半年は自分を入れてたったの二人。
さらに、自分以外の一人も半年でやめちゃって、次の半年は自分ひとりで教授とマンツーマン。
毎週の予習がめちゃきつかったなぁ。
なんせ毎回毎回自分ひとりしか文献を読んでく人間がいないってことですからね。
自分が予習しないと、すすんでいきません。
もっとも、自分の専門分野と違ってたので、先生にはかなり手加減してもらいましたが(^_^; アハハ…
読んでく資料も英語中心だったし。
2年目は何人か加わってくれて、ホッと一息つけました。(^。^;)ホッ!
本来ならモンゴル史って学問的にはかなりハードルの高い分野。
モンゴル語ひとつとってもかなり難しいのに、専門で研究しようと思えば、それに加えて中国語やロシア語、英語、漢文は最低条件。
これに加えて研究する時代によって、ペルシャ語やドイツ語、トルコ語、満州語も読めないといけません。
教わってた先生も語学に関してはすごかったっけ。
中国語、モンゴル語、ロシア語はペラペラでしたから。
広大な草原を駆け巡る男のロマンにはあこがれても、本当に学ぶのが好きな人じゃないとやってけないっすよねぇ。
研究するとなると難しいけど、概説だけでも読んでみると、やはり面白いですよ、モンゴル史。
教科書じゃササッと通りすぎるだけですが、一般向けのでも、京都大学の杉山正明氏のような専門家が書いてるのとか、歴史に興味がある人なら絶対楽しく読めると思います。
ひいきの引き倒しのあまり、中国王朝(特に明王朝)のことをケチョンケチョンに書きすぎるきらいもありますが、そういうもんだと思って読んで見ると、それはそれでほくそえんじゃったりするかも。
あ、ちょっとマニアックな話になっちゃってますか?w
ま、興味がある人はそういう本を一読されてみてくださいね。