里中満智子のライフワークともいえる「天上の虹」が23巻でついに完結しました。
1巻の初版が昭和59年だから30年以上かけて刊行されてたことになるんですね。
自分の持っている1巻は昭和62年のだから、集める方としても28年くらいかけてることになるわけですがw
飛鳥時代という資料が圧倒的に少ない時代を取扱いながらも、史実から逸脱することなく、かつオリジナリティとして加えていく恋愛ドラマを整合させながら、持統天皇の生涯を見事に描写した作者にはただただ感服するばかり。
あとがきにも書いてありましたが、最新の考古学まで読み、参考文献をのせようと思ったら1500冊以上になるので割愛せざるをえなかったという研鑽ぶりも素晴らしい。
読んでいる側も持統天皇こと讃良の一生とその時代を長い間堪能させてもらいました。
少女漫画だけでなく、日本の漫画史に残る大傑作だと思います。
この大河万葉ロマンを濃密に文字通り描き切った作者に心からの感謝&ねぎらいの拍手を。