東野圭吾「希望の糸」

すっかり更新していませんでしたが、久しぶりに読書ネタを。

東野圭吾「希望の糸」(講談社


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「死んだ人のことなんか知らない。
あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。

閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。

東野圭吾の新刊、何気なく購入したら、まさかの加賀恭一郎もの。。っていうか従弟の松宮がメインだからスピンオフかな。

殺人事件の犯人自体は物語の中盤で判明しますが、そこに至る経緯を松宮自身の出生の謎とともに残りのページで解き明かされていくことになります。

まさに運命としかいいようのない複雑な人間関係のドラマがありますが、この物語の登場人物に本当の悪人はたぶんいないんじゃないかと思います。

それだけにちょっとせつなくはありますが、決してバッドエンドではなく、救いはあったかな。

また映画化されそうな予感。。