東野圭吾「聖女の救済」

東野圭吾ガリレオシリーズの短編連作集と長編の二冊が同時発売。

いずれ読むことになるんだし、一緒に購入して、もう読んじゃった。


短編集の「ガリレオの苦悩」から読んでみたけど、こちらは以前のシリーズとあまりかわらないかなぁって感じ。


で、そのまま返す刀で長編の方をば。


東野圭吾「聖女の救済」(文藝春秋刊 税込み1700円)


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離婚を切り出された妻が北海道へ旅行中、その夫が毒物で中毒死。

しかし、その毒の混入経路が分からず、捜査は難航する。

その謎にガリレオこと湯川准教授が挑む。。

というストーリー。


ガリレオシリーズの長編ということで、どうしても「容疑者Xの献身」と比較してしまうんですが、正直あそこまでダイナミックな仕掛けではないっす。

犯人はほぼ分かってるのに、アリバイは完璧でトリックが分からないというパターンの謎ときものでした。


・・・で、確かに意表を突いたトリックには驚かされるけど、容疑者X~ほどの感動はないかなぁ。


容疑者X~の場合は「まさか!」とは思いつつも、不可能ではないとトリックでしたが、今回のはいろいろな点で「さすがに無理があるやろ~」って感じ。

殺されることになる夫のキャラクターもちょっと現実離れしてる気がするし。

もちろん、それなりに面白いんだけど、期待が大きかった分、点が辛くなっちゃっいました。

前作を10点満点だとすると、7点くらいかな。


一つ自信をもって言えるのは、このシリーズでのドラマ、映画の成功で味をしめたフジテレビが来年あたりに「短編→ドラマ化、長編→映画化」と二匹目のドジョウを狙うのはほぼ間違いないってことでしょうか。。