東野圭吾「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」

久しぶりに読書の書庫も更新。

 

東野圭吾「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」

この人は人生をリノベーションするつもりだ――亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。果たして嘘をついているのはどちらなのか――。謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。そして、どう生きていくのか。

 

ブラック・ショーマンシリーズの2作目。

 

元マジシャンの神尾武史がマスターのバー「トラップハンド」を舞台に彼の姪の真世の仕事をがらみの謎をいろいろ解き明かしていく趣向。

 

1作目で元マジシャンの武史のキャラが出色だったので、必ずシリーズ化されると思って、楽しみにしてました。

 

今回は長編ではなく、連作短編といった感じだけど、どれも面白かったです。

 

特に謎の元となる動機の設定とか重すぎず、軽すぎず。うまいなと思いました。

 

マボロシの女」はウィリアム・アイリッシュの「幻の女」へのオマージュっぽさもあるかな。

 

前作で感じたことでもあるけど、武史のキャラは貴志裕介の防犯コンサツタント(兼元?泥棒)シリーズに出てくる榎本とかぶるものは感じますね。

 

考えてみたら、観察力とかトリックとかマジシャンと泥棒は共通点多いかも。

 

また映像化される予感ぷんぷん。