米澤穂信「インシテミル」

たまには読書の記事も書いておかないと書庫の存在わすれられちゃいそう。。(;^_^A アセアセ・・・

ってことで、久々に更新。

今年は時代小説をいつもより多めに読んでたけど、ちょっと落ち着いてきて、久しぶりにミステリーを。


米澤穂信インシテミル」(文芸春秋刊、税別1600円)

https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/c6/6f/feb22keibo/folder/1119532/img_1119532_51065499_0?1198375218

高額な謝礼にひかれて、1週間の短期アルバイトで奇妙な施設に入ることになった12人の男女。

アルバイト内容はこの外界とは隔離された閉鎖空間で1週間生活すること。

そして、高額なアルバイト料にはある条件を満たすことで、さらなるボーナスを得ることができるというルールがあり。。。


・・・というストーリー。


くら~い内容になりがちなジャンルだけど、作者の持ち味であるポップな文体で、サクサク読めました。


よくあるタイプのクローズドサークルでのゼロサムゲームっぽいかな。

アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」から派生してる、いわゆる「嵐の山荘もの」ってやつ。

ただ、先ほどのルールが少しかわってて、一味違う味付けになってました。


この手の作品の場合はある程度ちゃんとした仕掛けを用意してないと、登場人物が死んでいくたびに読者に段々犯人が限定されてきて緊張感がゆるんでくるもんですが、そこはクリアできてたと思います。



そういえば、ここ10年くらいで不条理な空間でのスナッフ趣味を題材にしたホラーって増えた気がします。

きっと人間の心理にそういうもの観たい衝動ってあるんでしょうね。

自分もなんだかんだとその手の作品好んで読んじゃう方だったりします( ;^^)ヘ..


有名どころでは高見広春の「バトル・ロワイアル」とかも面白かったし。

貴志祐介の「クリムゾンの迷宮」なんかは相当完成度高いと思う。


話がそれました(;^_^A アセアセ・・・


インシテミル」については完全にミステリー寄りでホラーでもなんでもないです(^^ゞ

だから、ハラハラドキドキや緊張感は薄いけど、作品全体のポップな感じは悪くないし、ミステリーおたくっぽい要素もあるので、純粋なミステリー好きにはうけるかも。